2編 歴史

3章 近世

3節 和田氏と自分政治

1 和田氏

 

和田氏の待遇

 鳥取藩の着座家の数は時代により異同があるが、大体10家である。そのうち両荒尾・和田・津田・鵜殿・乾氏を上6家といい、その他を下4家といった。上6家中でも両荒尾・和田氏は御三家と称し、特別な待遇を受けた。和田氏の禄高は津田氏より少なかったが、格式は上で、両荒尾に次いだ。

 また、上6家には鉄砲50丁ずつが預けられた。「着座家伝」によれば、天和元年(1681)2月、和田氏は預かり鉄砲の者6、7人を松崎に置くことを願い、許されている(『鳥取藩史』1巻所収)。「松崎」とあるのは、「上り屋敷」(小鹿谷)を指す。