第2編 歴史
第1章 原始・古代
第1節 時代の概観
古墳時代
古墳時代は、前述したように生産活動が高度に発達し、支配階級の組織が強化された時代といえる。その組織の頂点が、皇室を中心とする畿内の大和政権であった。この時代に、東郷湖周辺は山陰地方の歴史上に大きく浮かび上がる。弥生時代に培われた経済力を背景に地方豪族が台頭し、巨大な前方後円墳を造営する。山陰地方で最大級といわれる野花の北山一号墳や羽合町の馬ノ山四号墳などがこれである。これらの古墳の被葬者は、大和朝廷と何らかの関係を持つ、伯耆を代表する首長級であったと推察されるのである。ここのほか、小規模な円墳などを含めると、町内には700基近い古墳があり、地方豪族を中心に集団生活をした当時の人々の一端をうかがい知ることができる。この時代の遺物・遺跡では、前記の北山一号墳のほか、祭祀(し)用具と推定される高辻出土の子持ち勾玉、須恵器を作った埴見窯跡などが有名である。