第2編 歴史
第1章 原始・古代
第1節 時代の概観
弥生時代
弥生時代に入ると、稲作と金属器が大陸から伝来し、狩猟や採集に加えて、米などの生産が始まる。
一般に、採集経済の会社では、余剰生産物の蓄積が困難であって、階級の分化は生じないが、生産経済の段階に入ると、社会は支配階級と被支配階級に分化する。さらに進めば、支配階級の内部でも職務・身分の分化が起こり、組織は強化されるといわれる。我が国の場合は、米づくりなど生産経済が始まった弥生時代に、各地域社会で支配階級が発生し、その富の蓄積で、次の古墳時代を支える政治的、経済的下地が形成されることになる。
町内でも河川流域で稲作が営まれ、支配階級を中心に幾つかの共同体が存在していたであろう。町内のこの時代の遺物・遺跡は、県内の他地域に比べて豊富とはいえないが、北福出土の小銅鐸、藤津出土(一説には漆原)の家屋形土器など、特筆すべき遺物がみられる。また東郷湖の対岸にある羽合町・長瀬高浜遺跡では、この時代前期の住居跡、工房跡などが見つかっている。