よいよ最後のあいさつになってしまいました。日本を去る時を迎え、わたしの心中は複雑で、嵐が吹き荒れているかのようです。湯梨浜で学んだことをアメリカで生かせるか試したいという気持ちの一方で、この2年間でもっと学んだり達成できたりしたことがあったのではないかと考えてしまいます。
梨浜での暮らしの中で、多くの人に支えられました。地元に伝わる昔話などを教えてくれた文化団体の人、わたしのことを1人の人間として接してくれた親愛なる国際交流協会の人、時には複雑な日本文化について教えてくれた妻の家族。わたしが国際交流員としてほんの少し成功したと言えるのなら、それは全て皆さんのおかげです。

さなものかもしれませんが、周りにいる外国人を、ごく普通の人間として接することが、国際化において一番大切なことではないかと感じるようになりました。残念ながら、日本人もアメリカ人も同じ人間なのに、お互いを「宇宙人」と見なしてしまう傾向があります。「話しかけるのはちょっと怖い」「どうせ外国人だから分かるわけない」など、目に見えない壁を作ってしまいます。固定観念を持って人に接すると、お互い本当の人間性や共通点を見落としてしまうことになるのではないでしょうか。
際交流員にとって、日本人が外国人と接することによって異国の文化に興味を持ち、留学したり旅行に行ったりすることほどすばらしいことはありません。そのような人は後々、国際交流員のように次の異文化交流世代に貢献していけるはずです。国際交流を通してお互いの人間性を見出し、「宇宙人」の雰囲気が薄れていくのです。
後、湯梨浜町の国際交流活動がますます発展しますようお祈りします。これからは、こちらにご連絡くだされば幸いです→RyoX7@hotmail.com