東郷池ロハスプロジェクト。
国の支援を受けながら、新しい湯梨浜ブランドを創造する取り組み。東郷池やその周辺の資源にスポットを当て、地域イメージ「癒し」を確立しようとする、町民の活動が始まろうとしています。

 地域住民などによる、まちづくりに向けた創意工夫や自由な発想など、地方再生の取り組みを国が財政支援する「地方の元気再生事業」。このほど、本年度の新規採択事業が発表され、全国の商工会議所や住民団体などが実施する観光振興、まちづくりなどの事業696件中、191件が選ばれました。県内では、湯梨浜町のほか、三朝町、伯耆町の取り組みが採択となり、それぞれ地域活性化に取り組んでいくこととなりました。
 本町からは、東郷池ロハスプロジェクト協議会が「東郷池〜ロハスな水際空間創出プロジェクト」を提案。東郷池とその周辺の資源を生かし、町の新たな魅力を創出する、町民主体の取り組みです。7月27日には第一回協議会が開催され、具体的に次のような実証実験を行うことを確認しました。

ロハスな水際生活の推進
 町のロハスイメージの認識を深めるため、まずはロハスに関する研修会を実施します。このほか、町民を対象に、スローフードをテーマとした「ロハス料理教室」を開催し、地元素材を使って健康志向にこだわった調理法を学びます。さらに成果発表もかねて、東郷池とその周辺の環境活動を軸とした事例報告などを行う「東郷池活性化シンポジウム(仮称)」で、試食会も予定しています。

ロハスビジネス展開調査
 ロハスなイメージを売り出すビジネス展開を図ります。ビジネスのモデルとして、町ならではのロハスなイメージをデジタル映像番組にして、販路開拓と情報通信網を活用した映像配信を行います。

癒しの水際空間創造実証実験
 明治から昭和にかけて、東郷池を就航した汽船「ポンポン船」を復活させ、公共交通機関として試験的に活用します。さらに、東郷湖漁協などと協力して、東郷池特産シジミのつかみ取りなどのイベントを行うほか、ポンポン船とイベント会場、そして観光地を連絡する周遊バスを合わせて運行します。

池畔の駅前周辺エリア再生チャレンジ
 JR松崎駅前商店街のにぎわいを復活させるべく、有識者の指導を受けながら、商店街の問題点を洗い出し、住民主導で今後のあるべき町並みを探ります。

 協議会では、これらの事業を年次的に発展させ、最終的には新たなビジネスおよび商品の創出、公共交通機関のルート拡張などにつなげていく予定です。

 

 

ロハスと湯梨浜
LOHAS(ロハス)とはLifestyles Of Health And Sustainability の略で、健康や環境に配慮したスローなライフスタイルのこと。東郷池ロハスプロジェクト協議会では、温泉や歴史的遺産に恵まれている東郷池とその周辺を、癒しの水際空間として、ロハスなイメージ確立を目指します。なお、町が国際交流しているハワイは、ロハスをイメージする代表的な土地柄と言われています。