3月18日、ハワイアロハホールで、町同和教育推進協議会学校部会の主催により、同和教育研修会が開催されました。講師の鳥取大学医学研究室教授医学博士・藤井輝明さんが、「笑う顔には福きたる〜自尊感情を育む子育て〜」をテーマに講演してくださいました。今月号では、この講演の内容を要約してご紹介します。

 わたしは、2歳のときに発病した血管が膨れ上がる病気、「海綿状血管腫」を理由に差別を受け続けました。しかし、わたしはその解決に向け、あきらめず粘り強く生き続けてきました。
 悪口・中傷・いじめ・差別・偏見を行う側には、明確な理由や根拠はありません。何か不確かなこと、うわさ、そういうものを聞いた時には、必ず真実は何なのかということを現地に出向いて、現場で自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考えるという『現地現場主義』が大切です。

 この日藤井さんには、東郷中学校においても「たがいの違いを認めて生きる」ということをテーマに、生徒たちに貴重なメッセージをいただきました。

参加者の感想から
 自尊感情を育む子育てとは、その人を十分に理解し、絶えず「あなたの味方」として心から接することだと痛感しました。そして、先生のお母さんのように子どもを信じ、支えていける親になりたいと思いました。差別や偏見をなくすために、粘り強く、あきらめず、啓発していきたいと思いました。先生のやわらかな語り口の中に、つらさを乗り越えた、しっかりとした人間としての豊かさが内からあふれ、人間の温かさ、たくましさを感じました。

 「風の人になりたい 岡本工介〜アメリカ編〜ぶらく新世代シリーズ グローカルに生きる」(37分)

 部落出身である作者が、インディアンと黒人たちが通り抜けてきた長い差別の歴史と文化を、自分の人生を重ね合わせるためにアメリカへ渡り、見えてきたものを通して、身近にある差別について考えるビデオです。
 生涯学習・人権推進課には、ほかにもさまざまなテーマのものがあります。地域や職場での研修会でご活用ください。