2月7日、文化会館で、(財)鳥取県人権文化センター・尾崎真理子さんを講師に招き、「暮らしをとおして人権を考えよう」のテーマで、参加型の学習会を開催しました。
 はじめに、この学習のルールとして、参加(積極的な発言を望むが強要はしない)・尊重(相手の話を聞く)・守秘(発言の秘密を守る)の3点の説明がありました。
 まず、参加者を6つのグループに分け、「幸せの条件」をテーマに、幸せに生きていくための必要な条件を出し合いました。健康、家族といった身近なものから、お金、家といった現実的なもの、夢や希望といった前向きな思考などたくさん出ました。
 続いて、そのような条件を得たり守るために、どのような法律が関係しているのか意見を出し合いました。自分たちの身の回りでのさまざまな権利が、法によって守られていることを改めて感じることができました。さらに、権利のはんらんを防ぐため、義務によってバランスが取れていることも学習できました。
 最後に、「人」をどう説明しますかという質問。これについては、参加者からなかなか意見が出ませんでした。「人」を説明するのは、意外に難しいものです。容姿・状態・能力・指向・文化などさまざまな違いがあるからです。日常何気なく使っている言葉を、改めて考え直すことが難しいながらもいいきっかけとなりました。

 人権は、過去の歴史の中では男性だけや白人だけといった一部の人に与えられた権利でした。その後、さまざまな歴史の中で変遷を経て、今日ではすべての人が有する権利となっています。さらに、その内容も幅広くなってきています。
 人は誰もが、自由に、安心して、自信と可能性を感じながら幸せに生きたいと願っています。その願いをかなえるために、具体的な条件として考え出されたのが人権であるといえます。人権は、私たちが人としてよりよく生きるためのものです。人権が、守られているのか、尊重されているのかを考えるためには、自分がどのような権利を持っているのか、また、相手がどのような権利を持っているのかを知ることが大切です。




おわびと訂正
平成19年5月号から先月号まで、上記「同和教育シリーズ 」の番号が間違っていました。5月号で「vol.29」とあるのは「vol.30」の間違いです。今月号から訂正し、おわびします。