部落解放文化祭のねらい
 部落解放文化祭は、差別による苦しみをはねのけながら行ってきた解放に向けての運動、その中で育まれた伝統文化、日々取り組まれている地区内の諸団体の活動の成果を発表し、部落解放への実践へとつなげていく場です。 
 この文化祭には、地区だけではなく、町内の各保育所、幼稚園、小・中学校、各種団体、関係諸機関などが、創作活動などの発表・展示の協力をします。このことは、差別の実態を全町民が共有し、町民同士が連帯をより深め、人と人とがつながる喜びとすばらしさを実感することへ発展します。

今回の部落解放文化祭は…
 平成19年度の部落解放文化祭は、2つの会場で開催されました。まず、文化会館において、12月1、2日に開催された部落解放文化祭の様子をご紹介します。
 平成19年は文化会館が設立されて30年目の年。文化会館設立の経緯や当時の様子、現在の課題やこれから文化会館に求められるさまざまな役割について、講演が行われました。
 中学生で構成される解放学級は、水平社発祥の地・奈良県御所市での研修で学んだことについて発表。いろいろな人の話しを直接聞いたり、フィールドワークなど「現地で学ぶ」ということが、とても効果的だったようです。
 小学校学習会は、地域の人に聞いたり自分たちで調べたことを発表しました。参加者にとっても初めて聞く話が多く、とても興味深い発表となりました。
 解放子ども会による「なかよし太鼓」、解放学級による太鼓「響き」、「光・熱」も、練習に真剣に取り組んできた子どもたちの熱い鼓動が響き渡るようでした。

12月8、9日には、浜児童館・浜地区会館で開催されました。
 初日の「夕べの集い」では、小学生の学習発表があり、自分たちが住んでいる地域について調べた成果を発表しました。自分たちの好きな食べ物が、どのようにして作られていくのかを、生産者に聞くなどして調べました。続いて、羽合小学校六年生は、自分たちのしてきた学習をもとに、差別をなくす思いについて発表しました。
 2日目の解放学習会では、中学生の意見発表がありました。今までの学習や交流を振り返り、自分が感じたことやこれからの自分について、思いをしっかりと発表しました。
 このほか、全国大会などの参加者からの報告もあり、さまざまな活動の事例発表を聞くことで、現在の課題を把握し、今後の活動に生かしていくことが大切だと発表されました。
 どちらの会場でも、各種団体によるバザーが実施され、多くの来場者でにぎわいました。体が温まるとともに、心が豊かになる解放文化祭となりました。