昨年11月に、町内各地域の保健推進委員さん115人に、地区集会施設の「タバコ対策」に関する実態調査を行いました。今回は、その結果をご紹介します。

 10月31日、『あなたにもできる禁煙・分煙』をテーマに、健康づくり講演会を開催しました。その際に、参加いただいた方々に「地区集会施設のタバコ対策の実態」などを盛り込んだアンケートの記入をお願いしました。講演会の参加者は二十二名と少なかったものの、全員が回答してくださいましたので、その結果を簡単に報告します。
 まず、「あなたの地区の集会施設のタバコ対策の実態を教えてください」とたずねたところ、「建物内禁煙となっている」と答えられた方が二名ありましたが、他の方については、「自由に喫煙できる」、または「分煙していても煙が蔓延してしまうような不完全な分煙」とのことでした。
 次に、「今後どうありたいか」との要望を問うた設問では、ご自身がタバコを吸っている方も吸わない方も全員が、敷地内禁煙を筆頭に建物内禁煙、完全分煙など何らかのタバコ対策を講じるべきと回答されていました。この結果は、講演会により正しい知識を知っていただいたことが、正しい理解につながったと言えます。
 しかしながら、講演会の参加者22名だけでは、湯梨浜町全体の実態とはいえません。そこで、町内各地域で活躍していただいている保健推進委員115名に11月から十2月にかけて実態調査にご協力いただいた結果、82%の回収率となりましたので、報告します。

 保健推進委員からの回答結果から、各地区集会施設のタバコ対策の実態として、「自由喫煙」「条件付喫煙」「不完全分煙」の回答をあわせると、89.5%であり、「完全分煙」「建物内禁煙」の回答が、あわせて10.5%ということでした。したがって、湯梨浜町内の各地区集会施設でのタバコ対策はまだまだこれからの課題と言えます。
 また、保健推進委員の方の個人的ご意見で、今後の対策の希望としての回答状況は、「自由喫煙」の回答が15.1%あるものの、83.7%の高い率で何らかのタバコ対策を望んでおられることがわかりました。
 平成20年度から実施される医療制度改革では、検診を受け入れする医療機関は、敷地内禁煙が求められています。したがって、検診を実施する場所も、敷地内禁煙が整っているところを選定していく必要があることも想定しなければなりません。
 今一度、各地区集会施設のタバコ対策について検討を重ねていただきたいものです。


(注)
(1)自由喫煙=タバコ対策はあまり取り組まれていない、自由に喫煙できる状況
(2)条件付禁煙=会議中、子どもがいる場合など条件付で禁煙する状況
(3)不完全分煙=喫煙場所を決めるなどの分煙対策はあるが、分煙場所の間仕切りなどない状況
(4)完全分煙=喫煙場所を決めるなどの分煙対策があり、しかも分煙場所の間仕切りなどきちんとしている状況
(5)建物内禁煙=建物内では喫煙しない状況
(6)敷地内禁煙=建物内及び敷地内では喫煙しない状況

理栄養士のワンポイント食事学
介護予防の食事について

  
 高齢者の方が健康的に過ごしていただくためには、毎日の食事は大変重要です。高齢者は年齢に伴い、食事の量が減り、粗食になりがちです。もし、食事量が減ったり、食事回数が少なくなったり、偏食傾向が見られるようになったら注意が必要です。そのままの食事を続けていると、常に体が栄養不足状態になり、体重が減少し、筋肉の量や骨密度が低下して転倒や骨折を起こしやすくなり、やがては外出や食事、入浴といった日常生活に支障をきたすようになります。そして、最終的には介護が必要な状態になってしまいます。そうならないためにも、介護予防のための正しい食品を選ぶ力を身につけましょう。

(1)食事は主食、主菜を揃え、三食しっかり食べる
 一回でも食事が抜けると、栄養と水分不足になります。また、野菜が食べにくい方は、野菜を細かく刻んだり、火を通してかさを減らし、柔らかくして食べましょう。飲み込みがしにくい方は、汁物に入れたり、

 片栗粉などでとろみをつけたりするとよいでしょう。
(2)たんぱく質が不足しないようにする
 食事のたびに肉、魚、大豆と大豆製品、牛乳、乳製品などのたんぱく質を食べましょう。
(3)食欲がない時は、自分好みのものを食べましょう
(4)水分補給
 高齢者の方は喉の渇きを感じにくいため、意識して一日に1〜1.5リットルの水分を補給しましょう。
(5)食欲を増進する工夫をしま しょう
 家族と一緒に買い物に行ったり、食事作りに積極的に
 参加しましょう。また、香辛料を使った料理も食欲を増進させます。
 ここで注意ですが、医師から高血圧などの生活習慣病の食事を指示されている方、町や病院の健診結果などにより、食事の改善が必要な方は、生活習慣病改善の食事を続けましょう。
 まずは、毎日おいしく、楽しい食事を心がけ、介護予防をしていきましょう。

栄養士おススメ 今月の料理
鯖のみそミルクカレー風味

◆材料(4人分)
鯖 切り身70g×4人分
長ネギ       10cm
ほうれん草      80g
みそ        小さじ2
低脂肪乳     100cc
  だし汁     200cc
酒  大さじ2
A 砂糖  小さじ5と1/3
濃口しょうゆ  小さじ2
カレー粉  小さじ2
◆作り方
(1)鯖は水気をよく拭く。長ネギは4〜5cm長さの白髪ねぎにし、ほうれん草はサッとゆでて冷水に取り、水気を絞り4〜5cm長に切る。
(2)鍋にAを入れ、火にかける。煮立ったら鯖を入れて落としぶたをし、弱火で5〜6分煮る。
(3)(2)にみそを入れ溶かし、牛乳を加え、1〜2分煮る。
(4)火を止めて鯖を器に盛り、鯖の上に白髪ねぎを盛り、ほうれん草を添える。
◆エネルギー 1人分192kcal
※高齢者の方は、たんぱく質(肉 ・魚・大豆と大豆製品・牛乳・乳 製品)を使った主菜を毎食用意されると、介護予防に大変 効果的です。