平成十六年十月一日、東郷湖を囲む羽合町、泊村、東郷町が合併し湯梨浜町が誕生しました。
 湖畔にこんこんとわく温泉、二十世紀梨をはじめとするイチゴ、メロン、ブドウなどの農産物、そして風光明美な東郷湖と豊かな恵みをもたらす日本海。私たちの暮らす町には、誇ることのできる財産が数多くあります。
 湯梨浜町は、無限の可能性を秘めながらも、その長い歴史の一歩をようやく踏み出したばかり。私は町政を担う一人として、町民のみなさんと協働しながら、暮らしやすいまちづくりに努めていきたいと考えます。
 その骨格となるのは、東郷湖周地域合併協議会において策定された「新町まちづくり計画」でなければなりません。『若者たちが元気いっぱいに育つまち』、『だれもがITを利用できるまち』、『さまざまな産業が育つまち』、『環境に配慮したやさしいまち』、『地域ぐるみで取り組む福祉のまち』、『住民一人ひとりが参画し、協調してつくる活力あるまち』の六つの柱を中心に本計画の基本理念である「二十一世紀、夢がふくらみ一人ひとりが輝くまちづくり」の具現化へ向けた政策を実行します。
 とりわけ、私は福祉と教育環境の充実こそ、早急に取り組まなければならない課題であると考えています。高齢社会の現在、要介護ランクの改善プロジェクト体制の確立、デイサービス体制の拡充など、集い支え合う中からゆったりと暮らせるまちづくりを進めます。また、安心して子育てができる環境は、良好な教育環境づくりから始まります。学校運営においては家庭、学校、地域の連携、乳幼児保育においては教育との連携を図ります。
 地場産業の育成も重要な課題。地産地消を推進するとともに、それぞれの農産物の生産振興を図りながら果樹王国としての地位を確立したいと考えます。産業の発展は、時として自然環境に大きなダメージを与えることがありますが、自然エネルギーの有効活用や東郷湖の水質改善施策、ごみ減量化の取り組みによって環境にやさしいまちづくりに挑戦します。
 誕生したばかりのこの町を、いかに育て、導いていくのか、みなさんの声は進むべき方向を決定する上で必要なもの。その声を町政に生かし、微力ではありますが、魅力ある町づくりに向け、着実に歩みを進めたいと考えます。
湯梨浜町長 山本庸生
山本町長が初登庁
10月25日、山本庸生湯梨浜町長が羽合庁舎に初登庁、職員の代表から花束を贈られました。
 山本町長は、職員を前に「町内3地域がともに発展し、その特長を生かしながらまちづくりを進める必要がある。早く湯梨浜らしさを作りたい」と訓示しました。