広報ゆりはま7月号
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認知症とは④前頭側頭型認知症(ピック病)熱中症を予防しましょう第2回認 知症を理解しよう!①アルツハイマー型認知症②脳血管性認知症③レビー小体型認知症■問い合わせ~認知症を引き起こす代表的な病気~生活習慣病を予防して健康寿命を延ばそう認知症とは、脳の知的機能が低下して日常生活に支障を来す状態のことで、老化現象ではなく、脳の障害によって起こる「病気」です。厚生労働省の推計によると、2012年に65歳以上の約7人に1人が認知症であるとされましたが、2025年には約5人に1人が認知症になるといわれています。認知症を発症する要因はまだ分からない点も多く、完全な治療薬もありません。認知症は進行性の疾患のため、放置していると症状がどんどん悪化する可能性が高くなりますが、早期に発見して治療を行えば、進行を食い止めたり遅らせたりすることができます。代表的な認知症として、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病)の四つがあり、主な特徴は次のとおりです。認知症全体の約68㌫を占めています。脳が少しずつ萎縮していき、認知機能が低下していく病気です。初期の段階では▼同じことを何回も尋ねる▼簡単なものや人の名前が思い出せなくなる―などがみられ、中期になると時間や場所が分からなくなる、後期では運動機能の低下もみられるようになり、長い時間をかけて徐々に症状が進行していくのが特徴です。認知症全体の約20㌫を占めます。脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのため、脳の神経細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、神経細胞が死滅し、神経ネットワークが壊れてしまう病気です。主な症状としては▼意欲の低下▼歩行障害▼構音障害▼感情失禁―などがあります。レビー小体という変性した細胞の影響で、脳神経の細胞が破壊されて生じる病気です。全体の約4㌫を占め、特徴としては▼小刻み歩行などのパーキンソン症状といった運動障害▼実在しないものが見える幻視▼便秘や立ちくらみ▼転倒が多い―などが挙げられます。働き盛りの40代から60代までの人に多く、物忘れは目立ちませんが、怒りっぽくなるなどの性格変化や、同じことを繰り返すなどの日常生活での行動異常が特徴です。人格の変化が目立つようになり、次第に記憶障害や言葉が出ないなどの神経症状が現れてきます。これからの時季は、熱中症による脱水によっても一時的に認知症の症状が出現する場合がありますので、高齢者は▼室内ではエアコンなどの利用や、通気性の良い衣類の着用により暑さを避ける▼小まめな水分補給を行う▼外出時には、日傘・帽子を忘れない―などの熱中症予防を心掛ける必要があります。役場長寿福祉課(地域包括支援センター)(℡35ー5378)【出典:認知症施策の総合的な推進について(令和元年6月20日 厚生労働省)】         6

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