第2編 歴史
第4章 近代・現代
第1節 行政組織
 2  東郷町の誕生

地区合併協議会の設立
 知事の勧告後、県の合併推進指導は強化され、中部地方事務所は昭和27年8月、合併に必要な手続きや、各村ごとに合併促進委員会を設けることなど、具体的な指導に乗り出した(『羽合町史後編』)。
 当地では、各村の合併推進委員会の記録は残っていないが、間もなく東郷松崎町、舎人村、花見村の関係者による「東部地区合併協議会」が設立された。「東部」とは、東郷湖の東部という意味であろうか。知事の勧告に示された案と違って、泊村を除く1町2村で合併長り組むことになったのである。
 同協議会の構成委員は、後述する合併協定書によって15人であったことが知られる。会長には、山枡忠興・東郷松崎町長が選任されている。全委員の肩書きを明らかにすることはできないが、各町村長のほか、議員、有識者などであったと思われる。書記には、各町村の助役が充てられている。
 この協議会で、合併のための具体的な話し合いが続けられた。また、住民には、部落座談会などを開催し、啓蒙を行った(町役場所蔵「東郷松崎町舎人村・花見村合併関係綴」、以下「合併関係綴」と略称する)。


「東郷松崎町・舎人村・花見村合併関係綴」の表紙
(町役場所蔵)

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