第2編 歴史
第4章 近代・現代
第1節 行政組織
 1  行政組織の変遷

旧村役場のこと
 『鳥取県史』によると、町村役場の建物は、明治20年代にすべての町村で新たに建設されたといわれる。
 町内で新築年月が明らかなものは、明治25年11月の東郷村・松崎村組合役場である。場所は、松崎字「上町」447番地(現在の松崎二区・矢口幸臣宅)で、建築費は約261円であった。この位置には、藩政時代の町役所、さらには第4連合戸長役場などが引き続いて置かれていたと推定される。組合役場は、その後、昭和4年に松崎字「田町」281ノ1に新築移転した。同47年に龍島500番地に移転するまで、東郷松崎町役場(昭和26年〜)、東郷町役場(同28年〜)の建物として使用された。
 舎人村役場は、明治時代は方地字「二ノ清水」1061付近にあったという。大正中期には同所1051ノ1に移った。その後、昭和28年の東郷町合併と同時に、町役場舎人支所として使用された。
 花見村役場は当初、長和田字「出口」564付近に設けられた。大正7年には、同字「河原田」544ノ2に移転した。花見小学校の教員住宅を改造したものであったという。その後、昭和28年には同字「隈田」527ノ2に新築され、しばらく町役場花見支所として使用されたあと、花見小学校敷地内に移され、花見公民館(のち町公民館西会館)となった。なお、舎人・花見両村役場の明治・大正時代の位置は、地元の伝承を参考にした。また、この項で記した番地は、現在使われている表示である。


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