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「保安林」制度について

印刷用ページを表示する掲載日:2017年2月1日更新 <外部リンク>

 「保安林」とは、安全・安心な水源の確保など、さまざまな公益的な目的を達成するために、伐採や開発に制限を加える森林のことで、農林水産大臣または鳥取県知事が指定しています。

 所有者には、公益目的のためにさまざまな制限を受け入れていただくこととなりますが、保安林指定を受けたことによる特典もあります。

保安林の種類

 保安林には、以下の種類があります。
 出典:林野庁ホームページ

保安林の名称 説明
水源かん養保安林 水源地の森林が指定されます。その流域に降った雨を蓄え、ゆっくりと川に流すことで、いつも平均した川の流れを保ち,安定した水の確保に効果を発揮します。また、洪水や渇水を防止する働きもあります。
土砂流出防備保安林 樹木の根と地面を覆う落ち葉や下草が、雨などによる表土の浸食、土砂の流出、崩壊による土石流などを防ぎます。
土砂崩壊防備保安林 山地の崩壊を防ぎ、住宅や鉄道、道路などを災害から守ります。
飛砂防備保安林 砂浜などから飛んでくる砂を防ぎ、隣接する田畑や住宅を守ります。
風害防備保安林 風の強い地域で、田畑や住宅を守る壁の役割を果たし、風による被害を防ぎます。
水害防備保安林 洪水時に、氾濫する水の流れを弱め、漂流物による被害を防ぎます。
潮害防備保安林 津波や高潮の勢いを弱め、住宅などへの被害を防ぎます。また,海岸からの塩分を含んだ風を弱め、田畑への塩害などを防ぎます。
干害防備保安林 簡易水道など、特定の水源を守り、水が涸れるのを防ぎます。また、きれいな水を供給します。
防雪保安林 吹雪から道路や鉄道を守ります。
防霧保安林 霧の移動を押さえて,農作物の被害や自動車事故を防ぎます。
なだれ防止保安林 なだれ発生を防ぎます。また、なだれが発生したときにはその勢いを弱め、被害を防ぎます。
落石防止保安林 落石を斜面の途中で止めたり、木の根によって岩石を安定させたりすることで、被害や危険を防止します。
防火保安林 燃えにくい樹種を配置し、火災の延焼を防ぎます。
魚つき保安林 水面に陰をつくったり、流れ込む水の汚濁を防いだり、養分の豊かな水を供給するなどによって、魚の繁殖を助けます。
航行目標保安林 船舶の航行の目標となって、安全を確保します。
保健保安林 森林レクリエーションの活動の場として、生活にゆとりを提供します。また、空気の浄化や騒音の緩和に役立ち、生活環境を守ります。
風致保安林 名所や旧跡、趣きのある景色などを保存します。

保安林の制限

  1. 立木(枯れ木は不要)の伐採をするときは、鳥取県知事への届出が必要です。
  2. 家畜の放牧、下草・落葉・土石・樹根の採取、土地の掘削、盛土など形状が変わる行為についても、原則として県知事の許可が必要となります。
  3. 伐採した跡地には、指定施業要件に従って植栽をしなければなりません。

保安林の特典

  1. 固定資産税、不動産取得税、特別土地保有税が全額免除されます。
  2. 相続税、贈与税は伐採制限の内容に応じて、相続税等の評価の際の3~8割が控除されます。
  3. 通常よりも高率の造林補助金が受けられます。
  4. 一定の条件を満たしている場合には、長期で低利の資金を農林漁業金融公庫から借りることができます。
  5. 治山事業により、公共事業として森林の整備や保育を実施できる場合があります。

保安林の維持・管理

 原則として、すべて所有者が実施することとなっています。台風、雪、雨等による倒木の処理も、所有者で行っていただいています。

 大規模な森林整備を行う場合、補助金の活用も可能ですので、ご相談下さい。